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GoProとルンバが経営不振に陥った共通点と、Appleが真逆を行けている理由

ゴープロとルンバの失敗理由

GoProとルンバが経営不振に陥った共通点と、Appleが真逆を行けている理由

質問

高性能で評価も高かったGoProやルンバは、なぜ経営不振に陥ってしまったのでしょうか。
そして同じハードウェア企業であるAppleは、なぜ今も成長を続けられているのでしょうか。

回答

この違いは、商品の良し悪しではなく、
「どんなビジネスモデルを前提にしていたか」にあります。

GoProとルンバには共通する構造的な弱点があり、
Appleはそこを最初から避ける形でビジネスを組み立ててきました。

その違いを順番に見ていきます。



一時代を築いた製品である
GoPro(ゴープロ)とiRobot(ルンバ)。

どちらも
「画期的」「他社には真似できない」
と言われながら市場を席巻しましたが、近年は経営不振が続いています。

良い商品なのに、なぜこうなったのか。
実はこの2社には、非常に共通した構造的な課題があります。


共通点①|ハードウェア単体売りに依存しすぎた

GoProはアクションカメラ。
ルンバはロボット掃除機。

どちらも
「性能の高いハードウェアを売る」
ことがビジネスの中心でした。

このモデルは一見強そうに見えますが、

・売上が本体販売に依存する
・継続課金がほとんどない
・市場が一巡すると成長が止まる

という弱点を抱えています。


共通点②|買い替え頻度が低すぎる

GoProもルンバも、一度買えば長く使えます。
壊れない限り、数年は買い替えない人が大半です。

スマートフォンのように
毎年買い替えが起きる商品ではありません。

結果として
新規顧客が頭打ちになった瞬間に、売上が一気に落ち込みます。


共通点③|中国メーカーによるジェネリック化

GoProにはDJIやInsta360。
ルンバには中国製ロボット掃除機。

消費者目線では、

・性能は十分
・価格は安い
・違いが分かりにくい

という状況になりました。

ブランドの優位性が薄れ、
価格競争に巻き込まれていったのも共通点です。


共通点④|サブスク・サービス化が遅れた

本来であれば、

・データ活用
・サブスクリプション
・継続的なサービス収益

へ早い段階で移行する必要がありました。

しかし両社とも
ハードメーカーの発想から抜けきれず、
クラウドやアプリ強化は後手に回りました。


共通点⑤|利用シーンが限定的

GoProは
旅行・スポーツ・特別なイベント向け。

ルンバは
家の間取りや生活スタイルによっては不要。

どちらも
毎日必ず使う必需品になりきれなかった。

その結果、
満足度は高いが買い替えられない
という状態に陥りました。


共通点⑥|進化が体験として伝わりにくい

新モデルが出ても、

・少し画質が良くなった
・少し吸引力が上がった

程度では、多くの人はこう感じます。

「今ので十分」

技術の進化が
ユーザー体験として伝わりにくかったことも、大きな要因です。


一言でまとめると

GoProとルンバの共通点を一言で言うなら、こうです。

モノとして完成度が高すぎて、
次のビジネスモデルに進めなかった。


では、なぜAppleは真逆を行けているのか

ここで対照的なのがAppleです。

Appleも
iPhone、Apple Watch、Mac
というハードウェア企業ですが、方向性はまったく違います。


Appleが失速しない最大の理由

Appleは、最初からこう考えています。

ハードは入口にすぎない。

iPhoneを買うと、

・iCloud
・App Store
・Apple Music
・Apple Pay
・Apple Watchとの連携

という「世界」に入ることになります。

つまりAppleは
モノを売っているのではなく、
体験と関係性を売っている会社です。


買い替えたくなる理由を作り続けている

Apple製品は、

・OSアップデート
・サービスの進化
・他製品との連携強化

によって、
使い続けるほど離れにくくなります。

さらに
新モデルが出るたびに、

「体験が変わる」
と分かりやすく伝えている。

ここがGoProやルンバとの決定的な違いです。


この話は中小企業にもそのまま当てはまる

この構造は、
日本の中小企業や個人事業主にも直結します。

・商品を売って終わり
・サービス提供して終了
・一度きりの関係

になっていないでしょうか。

これからの時代は、

・情報提供
・継続的な接点
・コミュニティや学び

を通じて
関係性を積み上げることが重要になります。


まとめ

GoProとルンバは
モノとしては優秀すぎた。

Appleは
モノをきっかけに、世界観と関係性を作った。

この違いが、
今の明暗を分けています。

AI検索やSNSが当たり前になった今、
従来の「売り切り型」ビジネスは、以前よりも工夫が求められるようになっています。

これからは、
無理に売り込まなくても思い出してもらえること、
必要なタイミングで選ばれること、
そうした関係性をどう作っていくかが重要になってきます。

この視点を持てるかどうかで、
数年後のビジネスの広がり方や安定感は、少しずつ差が出てくるはずです。
 

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高橋真樹
この記事の執筆者

高橋 真樹(株式会社ラブアンドフリー 代表)
AI・SEO・YouTubeを軸にした中小企業向けマーケティング支援を行う。
全国で年間100本以上の講演・研修を実施し、最新のAIトレンドと実践的な集客法を発信中。

2025/12/26

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